宅建試験対策
宅建業の広告規制と誇大広告禁止|宅建試験対策
広告規制の基本
宅建業者が行う広告は、不特定多数の消費者に影響を与えるため、宅建業法で厳しく規制されています。主なルールは以下の3つです。
| 規制内容 | ポイント |
|---|---|
| 誇大広告の禁止 | 虚偽・誇大な表示を禁止。著しく事実に反する表示はNG |
| 取引態様の明示 | 広告時・契約申込受付時に「売主/代理/媒介」を明示 |
| 広告開始時期の制限 | 開発許可・建築確認を受けた後でないと広告不可 |
誇大広告の禁止(第32条)
宅建業者は、その業務に関して広告をするときは、著しく事実に相違する表示をし、または実際のものより著しく優良・有利と誤認させるような表示をしてはなりません。
誇大広告に該当する事項
- 所在・規模・形質(土地・建物の形状・用途など)
- 現在・将来の利用の制限(都市計画の規制など)
- 環境・交通など利便(「駅から徒歩5分」が実際は10分など)
- 代金・借賃・交換差金等の対価
- 代金等の支払い方法
✅ 試験のポイント
誇大広告は故意・過失を問わず違反となる。「誤認させるおそれのある」表示も該当するため、実際に消費者が誤解しなくても違反になる。
誇大広告は故意・過失を問わず違反となる。「誤認させるおそれのある」表示も該当するため、実際に消費者が誤解しなくても違反になる。
取引態様の明示(第34条)
宅建業者は、宅地・建物の売買・交換・貸借に関する広告をする際、および取引の申込みを受けた際に、取引態様(自ら売主・代理・媒介の別)を明示しなければなりません。
取引態様の3種類
- 自ら売主(売主):宅建業者自身が売主として取引
- 代理:依頼者に代わって契約を締結する
- 媒介(仲介):売主と買主の間に立って取引を仲介する
✅ 明示のタイミング
①広告をするとき(広告に記載)と、②注文を受けたとき(遅滞なく)の2回明示が必要。
①広告をするとき(広告に記載)と、②注文を受けたとき(遅滞なく)の2回明示が必要。
広告開始時期の制限(第33条)
未完成の宅地・建物の広告は、開発許可・建築確認等の処分があった後でなければ行えません。
制限の対象
- 開発行為を行う宅地:開発許可後
- 建物(未完成):建築確認後
- 都市計画区域外の土地で造成工事が必要:工事の完了後
⚠ よくある誤り
「申込みの受付」は広告開始時期の制限を受けるか?→受ける。広告・申込み受付ともに開発許可・建築確認後でなければならない。
「申込みの受付」は広告開始時期の制限を受けるか?→受ける。広告・申込み受付ともに開発許可・建築確認後でなければならない。
🎯 不当な広告・誇大広告の禁止まとめ
宅建業法では不当な広告を禁止しています(32条)。
| 禁止事項 | 内容 |
|---|---|
| 誇大広告の禁止 | 著しく事実に相違する表示、実際より有利と誤認させる表示 |
| おとり広告の禁止 | 実際には取引できない物件の広告、実際より低い価格の表示 |
| 未完成物件の広告制限 | 開発許可・建築確認等を受けた後でなければ広告できない |
| 契約締結時期の制限 | 未完成物件は保全措置なしに手付を受け取ったり契約できない |
💡 未完成物件の広告・契約の開始時期は「開発許可(造成工事)」または「建築確認(建物工事)」の後です。この時期制限に違反すると宅建業法違反になります。
📝 公正競争規約と表示規約
不動産広告に関するルールとして、公正取引委員会が認定した「不動産の表示に関する公正競争規約」があります。主な内容として①徒歩〇分表示は80m=1分で計算(端数は切り上げ)②建物面積は壁芯面積で表示(登記簿は内法面積)③土地面積は登記簿面積で表示が原則④新築物件は竣工後1年未満・居住未使用のものに限るなどがあります。おとり広告は成約済みの物件を引き続き掲載することも含みます。
📝 広告の表示規制と景品表示法
不動産広告には宅建業法上の規制に加え、景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法)も適用されます。景品表示法の主な規制:①優良誤認表示の禁止(品質・規格等を実際よりも著しく優良に見せる表示)②有利誤認表示の禁止(価格・条件を実際よりも有利に見せる表示)③内閣総理大臣告示で禁止された特定事項の表示。デジタル広告(SNS・ウェブサイト等)にも宅建業法・景品表示法は適用されます。広告の「成約済み」物件を継続掲載するおとり広告は宅建業法・景品表示法の両方で規制されます。