宅建試験対策
代理の基本と無権代理・表見代理|宅建民法対策
代理とは
代理とは、代理人が本人の名において意思表示を行い、その効果が本人に帰属する制度です。
| 種類 | 内容 |
|---|---|
| 任意代理 | 本人の依頼(授権行為)により代理権が発生 |
| 法定代理 | 法律の規定により代理権が発生(親権者など) |
✅ 代理の3要素
①代理権の存在 ②代理人が「本人のために」行為 ③顕名(本人のためであることを示す)
①代理権の存在 ②代理人が「本人のために」行為 ③顕名(本人のためであることを示す)
無権代理
代理権を持たない者(または代理権の範囲を超えた者)が代理行為をした場合が無権代理です。
無権代理行為の効果
- 原則:本人に効力は生じない
- 本人が追認すれば、行為時にさかのぼって有効になる
- 本人が追認しない場合、相手方は無権代理人に責任追及できる(履行または損害賠償)
相手方の保護
- 催告権:本人に対して相当期間内に追認するか確答を求められる
- 取消権:本人が追認しない間、善意の相手方は取り消せる
⚠ 無権代理人への責任追及
無権代理人が責任を負わないケース:①相手方が悪意または過失があった場合 ②無権代理人が制限行為能力者だった場合
無権代理人が責任を負わないケース:①相手方が悪意または過失があった場合 ②無権代理人が制限行為能力者だった場合
表見代理
外観から代理権があるように見える場合、善意・無過失の相手方を保護するために代理行為が有効とされる制度です。
| 類型 | 内容 |
|---|---|
| ①代理権授与の表示 | 代理権がないのに本人が「代理権あり」と表示した場合 |
| ②権限外の行為 | 代理権の範囲を超えた行為(相手方が信ずべき理由がある場合) |
| ③代理権消滅後 | 代理権が消滅した後に行った代理行為 |
✅ 表見代理の保護要件
表見代理で保護されるのは善意・無過失の相手方のみ。悪意または過失がある相手方は保護されない。
表見代理で保護されるのは善意・無過失の相手方のみ。悪意または過失がある相手方は保護されない。
復代理
代理人が自分の権限の範囲内で、さらに代理人(復代理人)を選任することです。
選任の要件
- 任意代理人:原則として復代理人を選任できない。ただし、本人の許諾がある場合またはやむを得ない事由がある場合は可能
- 法定代理人:いつでも復代理人を選任できる(ただし選任・監督の責任を負う)
🎯 代理の重要論点まとめ
代理は本人に効果が帰属するための制度です。有権代理・無権代理・表見代理の区別が最重要です。
| 種類 | 要件・効果 |
|---|---|
| 有権代理 | 代理権の範囲内の行為→本人に効果帰属 |
| 無権代理 | 代理権なし→本人に効果不帰属(本人の追認で有効になる) |
| 表見代理① | 代理権授与表示(民109条)→善意・無過失の相手方に対し本人は責任 |
| 表見代理② | 権限外行為(民110条)→相手方が正当理由ありの場合 |
| 表見代理③ | 代理権消滅後(民112条)→善意の相手方に本人は責任 |
💡 表見代理は「相手方保護」のための制度。本人と相手方どちらを保護するかが論点の核心です。
📝 双方代理と自己契約
自己契約(代理人自身が相手方となる)と双方代理(同一人物が当事者双方の代理人となる)は原則禁止です(利益相反行為)。ただし本人の許諾がある場合または債務の履行の場合は許容されます。復代理とは代理人がその権限内で選任した代理人です。任意代理人は本人の許諾または已むを得ない事由がある場合のみ復代理人を選任できます。法定代理人は常に復代理人を選任できますが、復代理人の行為について責任を負います。
📝 意思表示の到達と隔地者間の契約
意思表示の効力発生時期は「到達主義」が原則です(民97条)。承諾の意思表示が到達した時点で契約が成立します。隔地者間の契約(郵便等での申込み・承諾)でも現在は到達主義が適用されます(改正前は発信主義の例外があったが廃止)。意思表示の到達:意思表示が相手方の支配圏に置かれ、了知可能な状態になった時に到達します。正当な理由なく受領を拒否した場合も到達したとみなされます。意思表示の撤回:相手方への到達前であれば撤回可能。到達後は相手方の同意がなければ撤回不可です。