第二種電気工事士 学習ページ

計算1 抵抗と電力

計算問題は毎回、問1〜問5あたりに出ます。抵抗と電力の分野は1回あたり3問ほどです。式は少なく、型は決まっています。例題を手で解いて、同じ型の問題で確かめるのが近道です。

直列・並列の合成抵抗

抵抗をまとめる問題は、まず同じ2点につながっている抵抗が並列、1本の道に続いている抵抗が直列と見ます。配線で両端が直接つながれた抵抗は短絡され、合成抵抗(いくつかの抵抗を、1つの抵抗におきかえた値)には入りません。

直列 R=R1+R2、並列 1/R=1/R1+1/R2、2個の並列 R=R1×R2÷(R1+R2)

例題:aから途中点まで10Ωが2本並列、その途中点からbまでは導線で直結され、別に10Ωの抵抗が導線と並列になっている。後半の10Ωは短絡されるので無視し、R=10×10÷(10+10)=5Ω。答えは5Ω。

短絡された抵抗は計算に入れない。aと途中点の間に10Ωが2本並列、途中点とbの間は10Ωと導線が並列。導線と並列の10Ωは短絡されて電流が流れないので計算しない。合成抵抗は10×10÷(10+10)=5Ω

最初に節点(回路の線が分かれたり合わさったりする点)を見る。同じ2点間なら並列、抵抗と並列の導線があればその抵抗は短絡される

回路の電流・電圧を求める

直列回路では電流が共通なので、合成抵抗を出してからオームの法則(電圧=電流×抵抗の関係)を使います。各抵抗の電圧は、その抵抗値に比例して分かれます。スイッチが開いている枝は電流が流れず、閉じた導線で抵抗が短絡された枝は計算から外します。

I=V/R、V=RI、直列の分圧(直列の抵抗に、電圧が分かれてかかること) V1=V×R1÷(R1+R2)

例題:10Ωと20Ωを直列につなぎ、全体に90Vを加えた。I=90÷(10+20)=3A。20Ωの両端電圧はV=3×20=60V。答えは60V。

並列回路では各枝の電圧が等しく、各枝の電流をI=V/Rで出して合計します(分流(並列の抵抗に、電流が分かれて流れること))。例題:100Vに20Ωと25Ωを並列につなぐと、5A+4A=9A。

ブリッジ回路(4つの抵抗をひし形につないだ回路)は、向かい合う抵抗の積が等しいとき(R1×R4=R2×R3)、真ん中の抵抗には電流が流れません(平衡)。このときは真ん中の抵抗を外して計算できます。

直列は合成抵抗→電流→各抵抗の電圧。並列は各枝の電流を足す。ブリッジは平衡なら真ん中に流れない

電線の抵抗と長さ・太さ

同じ材料の電線なら、電気抵抗は長さに比例し、断面積に反比例します。丸い電線では断面積が直径の2乗に比例するため、抵抗は直径の2乗に反比例します。したがって「断面積の2乗に反比例」は誤りです。軟銅線は温度が上がると抵抗が大きくなります。

R=ρL/A、A=πd2/4、同じ材質・同じ温度なら R∝L/d2

例題:同じ材質で、長さを2倍、直径を1/2にした電線の抵抗は何倍か。Rの比=2÷(1/2)2=2÷1/4=8倍。答えは8倍。

同じ材質なら R∝L/d2。長くすると増え、太くすると直径の2乗で減る

電力とオームの法則を組み合わせる

抵抗負荷(電熱器のように、電気を熱に変えるだけの負荷)の電力はP=VIが基本です。オームの法則を代入すると、電流または電圧だけで計算する形にも変えられます。式を選ぶ問題では、Rについて解き直した形も押さえます。

P=VI=I2R=V2/R、R=V/I=P/I2=V2/P

例題:抵抗に100Vを加えると5A流れた。消費電力はP=100×5=500W、抵抗はR=100÷5=20Ω。答えは500W、20Ω。R=P/I2であり、P/Iではない。

P=VIを中心に、V=IRを代入して P=I2R、P=V2/R に変形する

電力量・発熱量の単位変換

電力に使用時間を掛けると電力量・発熱量になります。時間をhで掛ければWh、秒で掛ければJです。1Wh=3.6kJ、1kWh=3600kJを使うと、kWhとkJを行き来できます。

電力量=P×t、Q[J]=P[W]×t[s]、Q[kJ]=P[kW]×t[s]、1kWh=3600kJ

例題:500Wの電熱器を3時間使うと、電力量は0.5×3=1.5kWh。発熱量は1.5×3600=5400kJ。答えは5400kJ。W×hをそのままJとはしない。

W×秒=J、kW×h=kWh。kWhをkJに直すときは3600倍

水を温めるのに必要な電力量

水の温度上昇から必要な電力量を求める問題では、質量×比熱(1gの物の温度を1℃上げるのに要る熱の量)×温度差で熱量を出し、最後にkWhへ換算します。温度差は℃でもKでも差の数値は同じです。熱効率(使った電気のうち、目的の熱になった割合)が100%でない場合は、必要な入力エネルギーを効率で割ります。

Q=mcΔT、必要電力量[kWh]=Q[kJ]÷3600÷η(熱効率は小数で入れる。80%なら0.80)

例題:20kgの水を30K上昇させる。比熱を4.2kJ/(kg・K)、熱効率100%とすると、Q=20×4.2×30=2520kJ。2520÷3600=0.7kWh。答えは0.7kWh。

水を温める電力量の計算。20kgの水を30K上げるとき、比熱4.2kJ/(kg・K)で20×4.2×30=2520kJ。1kWh=3600kJなので2520÷3600=0.7kWh

水の加熱は mcΔTでkJを出し、3600で割ってkWhにする

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読んだところを、問題で思い出してみましょう。

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どこから読むかは第二種電気工事士の勉強の順番(過去の傾向から)にまとめています。このページの数値・基準は、2026年4月1日時点の電気設備技術基準・同解釈・電気工事士法などにもとづきます(2026年10月確認)。