第二種電気工事士 学習ページ
分岐回路と幹線
分岐回路(幹線から枝分かれして、照明やコンセントへ行く回路)と幹線(引込口から分電盤などへ電気を送る太い配線)は毎回1〜2問出ます。分岐回路は遮断器(電流が流れすぎたときなどに、自動で電気を切る装置)の定格(その器具を安全に使える電圧・電流の決まった値)→電線の太さ→コンセントの対応表を覚え、幹線は電動機(モーター)があるときの割増しの式を例題で手に覚えさせるのがこのページの芯です。
分岐回路は遮断器・電線・コンセントをセットで覚える
一般の低圧分岐回路は、分岐回路を保護する過電流遮断器の定格電流から、軟銅線(やわらかく曲げやすい銅線)の最小太さと接続できるコンセントを決めます。過電流遮断器の定格電流は50A以下です。
15A以下→1.6mm・コンセント15A以下
15A超20A以下の配線用遮断器→1.6mm・コンセント20A以下
15A超20A以下で配線用遮断器以外→2.0mm・コンセント20A
20A超30A以下→2.6mm(より線なら5.5mm2)・コンセント20A以上30A以下
30A超40A以下→8mm2・コンセント30A以上40A以下
40A超50A以下→14mm2・コンセント40A以上50A以下
15A超20A以下で配線用遮断器以外の回路と、20A超30A以下の回路では、20A未満の差込みプラグを接続できないコンセントであることにも注意します。
20A配線用遮断器だけは1.6mmでよい。30A回路に15Aコンセントは使えない。
組合せ問題は太さとコンセントを別々に判定する
組合せ問題は、まず遮断器の定格電流を見て、次に電線、最後にコンセントの順で切ります。電線は表の値が最小なので、最小太さより太いだけなら誤りではありません。
例題:20Aの配線用遮断器、2.0mmの軟銅線、20Aコンセントの組合せは適切か。
答え:適切。20A配線用遮断器の電線は1.6mm以上なので2.0mmは使え、コンセントも20A以下です。反対に、30A遮断器に2.0mmの電線は細すぎ、30A遮断器に15Aコンセントも不適切です。
「太すぎる電線」は落とさない。30Aなら電線2.6mm以上、コンセント20〜30A。
分岐回路の遮断器は3m・8m・55%と35%で決める
低圧幹線から分岐した回路の過電流遮断器は、原則として分岐点から3m以下に置きます。3mを超えるときは、分岐点から遮断器までの電線の許容電流で判定します。8m以下なら幹線側遮断器定格の35%以上、8mを超える場所まで延ばすなら55%以上が必要です。
必要許容電流=幹線側遮断器の定格電流×0.35 または ×0.55
例題:50Aの遮断器で保護された幹線から分岐し、7m先に遮断器を置く。必要な許容電流の最小値は。
50×0.35=17.5A
答え:17.5A以上。
3m以下は割合条件なし。3m超8m以下は35%以上、8m超は55%以上。
幹線の許容電流は電動機が多いと割増しする
幹線の電線は、その先につながる負荷(電気を使う器具)の定格電流の合計以上の許容電流が必要です。ただし、電動機等の定格電流合計IMが、その他の負荷の合計IHより大きいときは電動機分を割増しします。
IM≦50Aなら必要許容電流IW=1.25×IM+IH
IM>50Aなら必要許容電流IW=1.1×IM+IH
IMがIH以下なら割増しせず、IW=IM+IH。
例題:20Aの電動機2台と10Aの電熱器1台、需要率100%(需要率=つないだ機器のうち、実際に同時に使われる割合)の場合。
IM=40A、IH=10A、IW=1.25×40+10=60A
答え:IW=60A。
電動機合計が他負荷より大きいときだけ、50A以下は1.25倍、50A超は1.1倍。
幹線の過電流遮断器は電動機の始動電流を見込む
幹線を保護する過電流遮断器の定格電流は原則として幹線の許容電流以下ですが、電動機等が接続される幹線では始動電流(電動機が回り始めるときに一時的に流れる大きな電流)を見込んだ値まで選べます。
IB1=3×IM+IH
IB2=2.5×IW
遮断器の上限=IB1とIB2の小さい方
例題:20Aの電動機2台、10Aの電熱器1台で、前の計算からIW=60Aとする。
IB1=3×40+10=130A、IB2=2.5×60=150A
答え:小さい方の130Aが、遮断器の定格電流の上限(最大値)です。試験の「定格電流の最大値は」はこの計算値を選びます。2.5IWのほうが小さければ、そちらが上限です。
電動機ありの幹線遮断器は「3IM+IH」と「2.5IW」を計算し、小さい方を使う。
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10問を解く →どこから読むかは第二種電気工事士の勉強の順番(過去の傾向から)にまとめています。このページの数値・基準は、2026年4月1日時点の電気設備技術基準・同解釈・電気工事士法などにもとづきます(2026年10月確認)。