第二種電気工事士 学習ページ

施工方法と施設場所

施工方法は、場所と工事の組合せ、支持点(電線や管を固定する点)の間隔や管の厚さといった数字で問われます。過去9回では1回あたり4〜5問ほど出ています。「どこで(場所)」「何を使って(工事)」「数字は何か」の3つをセットで覚えるのが近道です。

施設場所で選べる工事を決める

低圧屋内配線(建物の中の600V以下の配線)は、場所と使用電圧で使える工事が変わります。合成樹脂管工事(CD管を除く)・金属管工事・2種金属製可とう電線管工事(可とう電線管=曲げられる電線管)・ケーブル工事は、展開した場所(壁の表面など、見えるところ)、点検できる隠ぺい場所(天井裏や壁の中など、見えないところ)、点検できない隠ぺい場所のいずれでも選べます。湿気の多い場所や水気のある場所でも同じです。

がいし引き工事(がいしという焼き物の支えで電線を浮かせて張る工事)は点検できない隠ぺい場所には使えません。金属線ぴ工事とライティングダクト工事(照明器具を好きな位置に付けられるレールを付ける工事)は、300V以下の乾燥した展開した場所または点検できる隠ぺい場所に限ります。金属ダクト工事(金属の箱形の通り道に、多くの電線をまとめて入れる工事)は乾燥した展開した場所または点検できる隠ぺい場所で使います。

工事の種類展開・点検できる隠ぺい(乾燥)同(湿気・水気)点検できない隠ぺい(乾燥)同(湿気・水気)
合成樹脂管(CD管を除く)・金属管・2種金属製可とう電線管・ケーブル○○○○
がいし引き○○××
金属線ぴ・ライティングダクト(300V以下)○×××
金属ダクト・1種金属製可とう電線管○×××

迷ったら、管4系統=広く使える、がいし引き=点検できない隠ぺい不可、線ぴ・ライティングダクト=乾燥+300V以下

金属管工事は電線・管・接地をセットで見る

金属管工事では、管内の電線は絶縁電線を使い、管内に接続点を設けません。金属管は、コンクリートに埋め込む場合は厚さ1.2mm以上、乾燥した場所に施設する継手のない長さ4m以下の管は0.5mm以上、それ以外は1mm以上です。交流回路の電線は、電磁的に不平衡にならないよう同じ回路の電線をまとめて同じ金属管に入れます(単相2線式なら2本、単相3線式・三相3線式なら3本)。

使用電圧300V以下では金属管にD種接地工事を施しますが、次の場合は省略できます。①管の長さ4m以下を乾燥した場所に施設する場合、②交流対地電圧150V以下(対地電圧=電線と大地との間の電圧)で、管の長さ8m以下を簡易接触防護措置(接触防護措置=人がさわらないように、高い所に置いたり囲ったりする対策)を施すか乾燥した場所に施設する場合。試験では「乾燥」「対地電圧150V以下」「管の長さ」が条件として並ぶので、長さだけで判断しません。

金属管=絶縁電線・管内接続なし。接地省略は「乾燥+4m以下」か「対地150V以下+8m以下+(簡易接触防護か乾燥)」。同じ回路の電線は同じ管へ

合成樹脂管はPF・CD・VEの違いを切る

合成樹脂管工事では、管内の電線は絶縁電線を使い、管内に接続点を設けません。VE管などの合成樹脂管は、管の支持点間を1.5m以下とし、差込み接続は管外径の1.2倍以上、接着剤を使う場合は0.8倍以上とします。

PF管は通常の合成樹脂管工事に使えますが、CD管は扱いが別です。CD管は直接コンクリートに埋め込むか、専用の不燃性または自消性のある難燃性の管・ダクトに収めて施設します。木造住宅の床下・壁内・天井裏にCD管をそのまま配管する選択肢は不適切です。

PFは通常使用可、CDは「コンクリート直埋め」か「専用の難燃性管・ダクト内」

ケーブル工事は支持距離と防護を押さえる

ケーブル工事では、造営材(柱・壁・天井など、建物をつくっている材料)の下面または側面に沿ってケーブルを取り付けるとき、支持点間の距離は2m以下です。接触防護措置を施した場所で垂直に取り付ける場合は6m以下まで認められます。キャブタイヤケーブル(動かして使う機器のための、外装がじょうぶなケーブル)は1m以下です。

重量物の圧力や著しい機械的衝撃を受けるおそれがある場所では、防護装置が必要です。「垂直だから6m」ではなく、接触防護措置があることまでが条件です。

ケーブル支持=通常2m以下、接触防護ありの垂直6m以下、キャブタイヤ1m以下

可とう管・線ぴ・ダクトは使える場所を限定する

金属製可とう電線管は原則として2種を使います。1種は、乾燥した展開した場所や点検できる隠ぺい場所など、使える場所が限られます。金属線ぴは壁などに固定して中に絶縁電線(屋外用ビニル絶縁電線を除く)を収める金属のといで、金属線ぴ工事は300V以下・乾燥した展開した場所または点検できる隠ぺい場所に限ります。

金属ダクト工事は乾燥した展開した場所または点検できる隠ぺい場所で使い、ライティングダクト工事はさらに使用電圧300V以下が条件です。ライティングダクトの支持点間は2m以下です。

1種可とう・金属線ぴ・ライティングダクトは場所制限が強い。線ぴとライティングダクトは乾燥+300V以下

特殊な場所は一般の場所と別ルールで選ぶ

粉じん・可燃性ガス・危険物がある場所では、第156条の一般表だけで判断しません。可燃性ガスなどが存在して爆発のおそれがある場所では、金属管工事またはケーブル工事が基本です。危険物を製造・貯蔵する場所では、条件を満たす合成樹脂管工事、金属管工事、ケーブル工事が使われます。爆燃性粉じんの場所では金属管工事またはケーブル工事、可燃性粉じんの場所では条件付きで合成樹脂管工事も使えます。

小勢力回路は呼鈴・警報ベルなどの回路で、最大使用電圧は60V以下です。24Vや30Vは代表値・区分値であって最大値ではありません。電線を造営材に取り付ける場合は、ケーブルなどを除き直径0.8mm以上の軟銅線などを使います。

ショウウインドー・ショウケースの中の配線は、乾燥した場所・300V以下で、外から見えやすい箇所に0.75mm²以上のコードまたはキャブタイヤケーブルを使い、1m以下の間隔で取り付けることができます。

特殊場所は一般表から外す。小勢力回路=最大60V・電線0.8mm以上。ショウウインドー内=0.75mm²以上のコード・1m以下

引込・地中・住宅200Vは数字と条件で切る

引込線取付点(引込線=電柱から建物へ電気を引き込む電線)の高さは原則地表上4m以上ですが、道路を横断せず、技術上やむを得ず、交通に支障がない場合は2.5m以上です。使用電圧300V以下で所定の過電流遮断器に保護された他の屋内電路から電気を受けるときは、使用電圧300V以下で、定格15A以下の過電流遮断器または定格15Aを超え20A以下の配線用遮断器で保護された他の屋内電路に接続する長さ15m以下の電路から電気を受ける場合は、引込口の開閉器を省略できます。地中電線路にはケーブルを使い、直接埋設式(ケーブルを管に入れず、地中に直接うめる方式)では、重量物の圧力を受けないように所定の深さ以上に埋設します。

住宅の屋内電路は対地電圧150V以下が原則です。150Vを超え300V以下とする場合は、定格消費電力2kW以上の機器に専用配線を設け、簡易接触防護、直接接続、専用の開閉器・過電流遮断器、地絡時(地絡=電線が大地や金属にふれて、電気が大地へ流れること)の自動遮断などの条件を満たす必要があります。コンセント接続は不可です。

引込2.5m例外・開閉器省略15m・住宅対地150V超は2kW以上+直接接続

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どこから読むかは第二種電気工事士の勉強の順番(過去の傾向から)にまとめています。このページの数値・基準は、2026年4月1日時点の電気設備技術基準・同解釈・電気工事士法などにもとづきます(2026年10月確認)。