基本情報技術者 学習ページ|科目A・ネットワーク

データ通信と制御

データ通信では、回線の速さだけでなく、実際に使える割合や誤りへの対処も重要です。伝送時間の計算、誤り検出・訂正、伝送制御、メディアアクセス制御の違いを確認します。

伝送時間を計算する

伝送速度は、1秒間に送れるビット数をbit/sで表します。データ量をビットに直し、伝送時間=データ量÷実効伝送速度で求めます。1バイト=8ビットなので、バイト表記のデータ量をそのまま割らないようにします。

回線速度の全てをデータ本体に使えるとは限りません。伝送効率が与えられたときは、実効伝送速度=回線速度×伝送効率として計算します。伝送効率を考える問題では、回線速度ではなく実効伝送速度で割ることを確認します。

伝送時間はビット数÷実効伝送速度。

誤りを検出する

通信中のビット誤りを見つける方法に、パリティチェックとCRCがあります。偶数パリティでは、データとパリティビットを合わせた1の個数が偶数になるようにパリティビットを付加し、受信側で規則が崩れていないかを確認します。

CRCは、送信データを所定の生成多項式で割った余りに基づく検査値を付加する方式です。単純なパリティより複雑な誤りを検出しやすい一方、誤りを検出することと、元の値へ訂正することは別です。

パリティとCRCは主に誤り検出に使う。

誤りを訂正する

ハミング符号は、データに冗長ビットを加え、受信側で誤り位置を特定できるようにする誤り訂正符号です。代表的な基本形では、1ビット誤りを訂正でき、条件によって誤り検出能力も持たせられます。

誤り訂正では、再送を待たずに受信側で修正できる点が利点です。ただし、訂正能力を超える個数の誤りが起こると正しく訂正できないため、符号ごとに保証される検出・訂正能力を区別する必要があります。

ハミング符号は誤り位置を求めて訂正する。

伝送制御の役割

フロー制御は、送信側が速すぎて受信側の処理能力を超えないように送信量を調整する仕組みです。確認応答を利用する方式では、受信できたことを確認してから次のデータを送る方法や、複数データを連続送信する方法があります。

HDLCはビット指向のデータリンク制御手順で、フレーム単位に情報を扱います。伝送制御では、誤り制御、同期、フロー制御など複数の役割があり、同じ意味ではない点を整理します。

フロー制御は受信側に合わせて送信量を調整。

媒体の利用を調整

複数の端末が同じ伝送媒体を共有するときは、送信の衝突を避けたり処理したりする制御が必要です。CSMA/CDは媒体を監視してから送信し、衝突を検出した場合は送信を中止して時間を置いて再送します。従来の共有型Ethernetで使われた方式です。

CSMA/CAは、無線LANなどで衝突を直接検出しにくいため、送信前の待機などによって衝突を回避する方式です。CDは衝突検出、CAは衝突回避と対応させます。

CSMA/CDは検出、CSMA/CAは回避。

本番の形で解いてみる

科目Aの形: 四肢択一(計算)(このページのために作った問題)

10Mバイトのファイルを、回線速度20Mbit/s、伝送効率80%の回線で送る。1Mバイト=10^6バイトとして、伝送時間は何秒か。

  1. 4秒
  2. 5秒
  3. 6.25秒
  4. 8秒
答えと解説を見る

正解: 5秒

10Mバイトは80Mbitです。実効伝送速度は20×0.8=16Mbit/sなので、80÷16=5秒です。

まちがえやすい点: 20Mbit/sでそのまま割ると4秒となり、伝送効率を反映できない。

科目Aの形: 四肢択一(計算)(このページのために作った問題)

7ビットのデータ1011010に偶数パリティを用い、末尾に1ビットのパリティビットを付加して送信する。送信する8ビットはどれか。

  1. 10110100
  2. 10110101
  3. 11011010
  4. 01011010
答えと解説を見る

正解: 10110100

データ1011010に含まれる1は4個で、既に偶数です。偶数パリティを保つには末尾に0を付加し、10110100を送信します。

まちがえやすい点: 偶数パリティはパリティビット自体を含めた1の総数を偶数にする。

科目Aの形: 四肢択一(このページのために作った問題)

同じ伝送媒体を複数端末で共有する方式について、CSMA/CDとCSMA/CAの説明として最も適切なものはどれか。

  1. CSMA/CDは衝突を検出して再送を行い、CSMA/CAは送信前の制御で衝突を回避しようとする
  2. CSMA/CDは無線LANで衝突回避に用い、CSMA/CAは共有型Ethernetで衝突検出に用いる
  3. CSMA/CDは送信前に媒体を監視せずに送信し、衝突を検出したときだけ再送する
  4. CSMA/CAは送信前に媒体を監視し、送信中に衝突を検出したら送信を中止して再送する
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正解: CSMA/CDは衝突を検出して再送を行い、CSMA/CAは送信前の制御で衝突を回避しようとする

CSMA/CDは送信前に媒体を確認し、送信中の衝突を検出すると再送処理に移ります。CSMA/CAは無線LANなどで、待機時間などを用いて衝突の発生を減らします。

まちがえやすい点: CDとCAを、有線・無線の代表例と衝突検出・回避の違いで混同しやすい。

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このページの内容は、IPA「基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2」(2026年1月公表)と試験要綱Ver.5.6の範囲にもとづきます(2026年10月確認)。IPAは2027年度春ごろから新しい試験制度に移る予定です。