基本情報技術者 学習ページ|科目A・ネットワーク

通信プロトコル

通信では、階層ごとに役割を分け、多数のプロトコルを組み合わせます。OSI基本参照モデルとTCP/IP、IPアドレス、TCP・UDP、代表的な通信サービスの役割を整理します。

階層ごとの役割

OSI基本参照モデルは通信機能を7層に分けて考えるモデルです。下位から物理層、データリンク層、ネットワーク層、トランスポート層、セション層、プレゼンテーション層、アプリケーション層で構成されます。

TCP/IPでは、リンク層、インターネット層、トランスポート層、アプリケーション層などにまとめて扱います。OSIの層数とTCP/IPの階層のまとめ方は同一ではないため、プロトコルを役割で対応付けます。

OSIは7層、TCP/IPは機能をまとめて扱う。

IPとサブネット

IPv4アドレスは32ビットで、ネットワーク部とホスト部に分けて使います。サブネットマスクは、どこまでがネットワーク部かを示し、CIDRでは192.0.2.0/26のようにプレフィックス長で表します。

通常のIPv4サブネットで、ホスト部がnビットならアドレス数は2^n個です。ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスを端末には割り当てないため、利用可能なホスト数は通常2^n-2として求めます。

IPv4の通常のホスト数は2のホスト部乗-2。

TCPとUDPを区別

TCPはコネクション型のトランスポート層プロトコルで、到達確認、順序制御、再送制御などによって信頼性のある通信を実現します。正確な受け渡しを重視する通信に向きます。

UDPはコネクションレス型で、TCPのような再送や順序制御をプロトコル自身では行いません。その分、制御が簡潔で、UDPを使うとデータが失われると決まっているわけではなく、信頼性を上位側で補うこともできる点に注意します。

TCPは信頼性重視、UDPは制御が簡潔。

名前とアドレスを扱う

DNSはドメイン名とIPアドレスなどの対応を問い合わせる仕組みです。DHCPは端末にIPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイなどの設定情報を自動配布します。

ARPはIPv4ネットワークで、同一リンク上の通信に必要なIPアドレスとMACアドレスの対応を求めるために使われます。NATはIPアドレスを書き換えて異なるアドレス空間の通信を仲介します。

DNS・DHCP・ARP・NATの役割を分けて覚える。

代表的な応用プロトコル

WebではHTTPが要求と応答によってコンテンツをやり取りします。電子メールの送信やメールサーバ間の転送にはSMTPが使われます。

受信側では、POP3はメールを端末へ取得して読む利用形態に向き、IMAPはメールをサーバ上で管理しながら複数端末から扱う利用形態に向きます。SMTPは送信、POP3とIMAPは受信側で利用と整理します。

SMTPは送信、POP3・IMAPは受信側。

本番の形で解いてみる

科目Aの形: 四肢択一(計算)(このページのために作った問題)

IPv4ネットワーク192.0.2.0/26で、ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスを端末に割り当てない。利用可能なホストアドレス数は幾つか。

  1. 30個
  2. 62個
  3. 64個
  4. 126個
答えと解説を見る

正解: 62個

/26ではホスト部は32-26=6ビットです。アドレス総数64個からネットワークアドレスとブロードキャストアドレスの2個を除くので62個です。

まちがえやすい点: 64個はサブネット内の全アドレス数であり、端末に割り当てられる数ではない。

科目Aの形: 四肢択一(表を読む)(このページのために作った問題)

次の表のP〜Rに入るプロトコルの組合せとして、最も適切なものはどれか。

層または役割プロトコル
アプリケーション層でWebの要求と応答を行うP
トランスポート層で信頼性のある通信を行うQ
インターネット層でパケットを宛先へ届けるR
  1. P=HTTP、Q=TCP、R=IP
  2. P=TCP、Q=HTTP、R=IP
  3. P=HTTP、Q=IP、R=TCP
  4. P=IP、Q=TCP、R=HTTP
答えと解説を見る

正解: P=HTTP、Q=TCP、R=IP

Webの要求と応答にはHTTP、信頼性のあるトランスポートにはTCP、ネットワーク間でパケットを届ける役割にはIPが対応します。

まちがえやすい点: HTTP・TCP・IPは一つの通信で組み合わせて使うため、担当する階層を混同しやすい。

科目Aの形: 四肢択一(このページのために作った問題)

社内LANに接続したPCが起動時にネットワーク設定を自動取得する。サーバからIPアドレスやデフォルトゲートウェイなどを配布するプロトコルはどれか。

  1. ARP
  2. DHCP
  3. DNS
  4. NAT
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正解: DHCP

DHCPは、端末へIPアドレスやサブネットマスク、デフォルトゲートウェイなどの設定情報を自動配布します。DNSは名前解決、ARPは同一リンク上のアドレス対応、NATはIPアドレス変換です。

まちがえやすい点: DNSも自動的に利用されることがあるが、IP設定を配布する役割ではない。

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このページの内容は、IPA「基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2」(2026年1月公表)と試験要綱Ver.5.6の範囲にもとづきます(2026年10月確認)。IPAは2027年度春ごろから新しい試験制度に移る予定です。