基本情報技術者 学習ページ|科目A・システム戦略
業務プロセスを改善する
業務プロセスの改善では、現状の流れを可視化し、課題に応じて標準化や自動化などを選びます。BPR、BPO、BPMS、RPAなどの役割の違いを整理します。
まず流れを見える化
業務改善の出発点は、現在の業務プロセスを可視化し、どこで待ち時間、重複、手戻りなどが起きているかを把握することです。改善後の手順を共通化する標準化は、担当者ごとのばらつきを抑えるのに役立ちます。定型的な作業は自動化の対象になり得ますが、先に業務の目的と流れを確認することが重要です。非効率な手順を整理せずそのまま自動化すると、問題まで固定化しやすい点に注意します。
可視化して課題を見つけ、標準化や自動化へ進む。
BPRで抜本改革
BPRは、既存の業務プロセスを前提に小さな改善を重ねるのではなく、業務の目的から見直してプロセスを抜本的に再設計する考え方です。組織や役割、情報の流れまで見直しの対象になり得ます。現在の作業を少し速くする施策と、業務そのものの構造を組み替えるBPRは区別して考えます。現行手順の延長ではなく、業務プロセス全体を再設計するという点が判断の手掛かりです。
BPRは業務プロセスを抜本的に再設計する。
外部化と管理基盤
BPOは、業務プロセスの一部またはまとまりを外部の事業者に委託する考え方です。オフショアは、業務や開発などを海外の拠点や事業者で行う形を指します。一方、BPMSは業務プロセスを管理するためのシステムで、プロセスの設計、実行、把握、改善を支援します。BPOは委託の考え方、BPMSはプロセス管理を支援する仕組みであり、役割が異なります。
BPOは外部委託、BPMSは業務プロセス管理を支援。
自動化手段を選ぶ
業務の種類に応じて使う仕組みを選びます。ワークフローシステムは申請や承認などの手順を電子化し、処理の流れを管理します。SFAは営業活動の情報を管理し、営業を支援します。RPAは、画面操作やデータ入力など、一定のルールで繰り返す定型作業をソフトウェアで自動化する考え方です。何を改善したいかを見ず、名称だけで仕組みを選ばないようにします。
業務の目的に応じ、ワークフロー・SFA・RPAを選ぶ。
本番の形で解いてみる
科目Aの形: 四肢択一(このページのために作った問題)
受注業務の担当部署や承認手順を含め、既存の流れを前提とせずに業務プロセス全体を再設計する取組はどれか。
- BPR
- RPA
- BPO
- BPMS
答えと解説を見る
正解: BPR
BPRは、業務の目的から見直して業務プロセスを抜本的に再設計する考え方です。BPOは外部委託、BPMSはプロセス管理の仕組み、RPAは定型作業の自動化です。
まちがえやすい点: BPRは改善ツールの名称ではなく、業務プロセスを抜本的に見直す考え方。
科目Aの形: 四肢択一(このページのために作った問題)
申請書の受付、上長承認、経理確認という定型的な処理順序を電子化し、案件ごとの進行状況も管理したい。この目的に最も適するものはどれか。
- SFA
- ワークフローシステム
- RPA
- BPO
答えと解説を見る
正解: ワークフローシステム
申請や承認などの決められた手順を電子化し、処理の流れを管理するのはワークフローシステムです。SFAは営業支援、BPOは外部委託、RPAは定型操作の自動化が中心です。
まちがえやすい点: RPAでも操作を自動化できるが、承認手順そのものの流れを管理する役割とは異なる。
科目Aの形: 四肢択一(このページのために作った問題)
業務改善の進め方として、最も適切なものはどれか。
- 現行プロセスの把握を省き、委託可能な業務からBPOへ移行する
- 自動化できる操作を先に決め、その後で業務上の目的を定義する
- 現行プロセスを可視化して課題を把握し、標準化や自動化の対象を検討する
- 担当者ごとの差を残したまま、個別手順をそれぞれ自動化する
答えと解説を見る
正解: 現行プロセスを可視化して課題を把握し、標準化や自動化の対象を検討する
改善では、まず現状の業務プロセスを可視化し、課題を把握します。その上で標準化、自動化、外部委託などの手段を目的に応じて選びます。
まちがえやすい点: 手段を先に決めるのではなく、現状と課題を把握してから改善策を選ぶ。
基本情報の学習ページ
ほかの学習ページの一覧と、2択の用語カード(750語)は、基本情報技術者のページにあります。
基本情報技術者のページへ →このページの内容は、IPA「基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2」(2026年1月公表)と試験要綱Ver.5.6の範囲にもとづきます(2026年10月確認)。IPAは2027年度春ごろから新しい試験制度に移る予定です。