基本情報技術者 学習ページ|科目A・経営戦略マネジメント
戦略目標と評価
ビジネス戦略では、企業理念や環境分析を踏まえて目標を定め、達成度を指標で確認します。KGI・KPIの違いと、BSCなど目標設定や評価に用いる手法の役割を押さえます。
理念から目標へ
ビジネス戦略では、企業のMVV、すなわちミッション、ビジョン、バリューを踏まえ、事業環境を分析して具体的な戦略目標を設定します。ミッションは組織の使命、ビジョンは目指す将来像、バリューは重視する価値観を表す考え方です。さらに、事業がどの顧客にどのような価値を提供し、どの資源や活動で実現するかを整理する手法としてビジネスモデルキャンバスがあります。
MVVを踏まえ、具体的な戦略目標へ落とし込む。
KGIとKPI
KGIは、最終的な目標の達成度を測る重要目標達成指標です。一方、KPIは、KGIの達成に向けた活動や途中経過を測る重要業績評価指標です。例えば最終的な売上目標をKGIとし、商談件数や成約率などをKPIとして追跡する考え方があります。設定した指標はモニタリングによって継続的に確認し、目標との差や変化を把握して戦略や活動の見直しにつなげます。
KGIは最終目標、KPIは途中の活動や成果を測る。
BSCで多面的に見る
BSCは、戦略を複数の視点から整理し、目標や評価指標を対応付ける手法です。代表的には、財務、顧客、内部ビジネスプロセス、学習と成長の四つの視点を用います。売上高や利益は財務、顧客満足度は顧客、業務処理時間は内部ビジネスプロセス、従業員教育や能力向上に関する指標は学習と成長に対応します。単一の財務指標だけでなく、戦略を多面的に評価する点が特徴です。
BSCは四つの視点で戦略目標と指標を整理する。
評価手法を区別する
目標設定や改善には目的の異なる手法があります。ニーズ・ウォンツ分析は顧客が必要とするものや欲求を捉え、競合分析は競争相手の状況を調べます。バリューエンジニアリングは必要な機能とコストの関係から価値向上を検討する考え方です。シックスシグマはばらつきや欠陥の低減を重視した改善手法、TQMは組織全体で品質向上に取り組む総合的品質管理です。
手法ごとに顧客・競合・価値・品質改善の目的が異なる。
本番の形で解いてみる
科目Aの形: 四肢択一(このページのために作った問題)
ある企業が最終目標として「年間売上高20億円」を掲げ、その達成に向けて「月間商談件数200件」を継続的に確認している。後者に当たるものはどれか。
- KGI
- MVV
- ビジネスモデルキャンバス
- KPI
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正解: KPI
月間商談件数は、最終目標である売上高の達成に向けた途中の活動状況を測る指標なのでKPIです。年間売上高20億円のような最終的な達成目標はKGIに当たります。
まちがえやすい点: KGIとKPIはどちらも指標だが、最終目標を測るか途中の活動を測るかで区別する。
科目Aの形: 四肢択一(表を読む)(このページのために作った問題)
BSCの視点と評価指標の組合せとして、最も適切なものはどれか。
| 評価指標 | 内容 |
|---|---|
| P | 営業利益率 |
| Q | 顧客満足度 |
| R | 従業員の研修受講率 |
- P=財務、Q=内部ビジネスプロセス、R=顧客
- P=学習と成長、Q=顧客、R=内部ビジネスプロセス
- P=顧客、Q=内部ビジネスプロセス、R=財務
- P=財務、Q=顧客、R=学習と成長
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正解: P=財務、Q=顧客、R=学習と成長
営業利益率は財務、顧客満足度は顧客、従業員の研修受講率は学習と成長の視点に対応します。BSCでは、戦略目標を複数の視点に分けて評価指標を設定します。
まちがえやすい点: 内部ビジネスプロセスは業務の効率や品質など社内プロセスに関する指標で、研修受講率とは異なる。
科目Aの形: 四肢択一(このページのために作った問題)
製品について、必要な機能を保ちながらコストとの関係を見直し、価値の向上を検討する手法はどれか。
- ニーズ・ウォンツ分析
- 競合分析
- バリューエンジニアリング
- シックスシグマ
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正解: バリューエンジニアリング
バリューエンジニアリングは、機能とコストの関係に着目して価値向上を検討する考え方です。競合分析は競争相手の分析、シックスシグマはばらつきや欠陥の低減、ニーズ・ウォンツ分析は顧客要求の把握に使います。
まちがえやすい点: 品質改善を扱うシックスシグマと、機能とコストから価値を考えるバリューエンジニアリングを混同しない。
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基本情報技術者のページへ →このページの内容は、IPA「基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2」(2026年1月公表)と試験要綱Ver.5.6の範囲にもとづきます(2026年10月確認)。IPAは2027年度春ごろから新しい試験制度に移る予定です。