基本情報技術者 学習ページ|科目A・ビジネスインダストリ
IoTと民生機器
IoTや組込みシステムでは、現実世界の状態をセンサーで取得し、必要に応じて機器を制御します。エッジ処理、リアルタイムOS、HEMS、スマート家電やウェアラブル機器の特徴を確認します。
IoTと組込みを知る
IoTは、センサーや通信機能を備えたさまざまな機器をネットワークにつなぎ、データ収集や遠隔監視、制御などに活用する考え方です。機器側だけでなく、ネットワークやクラウド上の処理まで含めてシステムを構成します。
組込みシステムは、家電、自動車、産業機器などに組み込まれ、特定の目的を実現するコンピュータシステムです。汎用PCと異なり、用途や資源の制約に合わせて設計される点が特徴です。
IoTは接続と活用、組込みは特定用途向け。
エッジで処理する
エッジコンピューティングは、センサーなどで得たデータを全て遠隔のクラウドへ送るのではなく、端末やその近くの装置でも処理する考え方です。通信量の削減や応答時間の短縮に役立ちます。
例えば映像を現場で解析し、異常時だけ結果を送る構成では、大量の映像を常時送る必要が減ります。エッジを使ってもクラウドが不要になるとは限らず、役割を分担する構成も多いと理解します。
エッジはデータ発生源の近くで処理する。
リアルタイムOS
リアルタイムOSは、処理結果の正しさだけでなく、定められた時間内に処理を完了することが重要なシステムで利用されます。複数の処理要求に対し、優先度などに基づいて実行を管理します。
リアルタイム性は単に高速であることを意味しません。期限までに必要な処理を終える時間的な予測可能性が重要であり、制御機器などの組込みシステムで利用されます。
リアルタイム性は速さより期限内完了が重要。
HEMSとスマート家電
HEMSは、家庭内の電力使用量などを把握し、家電や住宅設備のエネルギー利用を管理する仕組みです。センサーや通信機能を用いて、消費電力の見える化や機器の制御に利用されます。
スマート家電は、ネットワーク接続やセンサー、ソフトウェアによって、遠隔操作や状態通知などの機能を持つ家電です。HEMSは個々の家電そのものではなく、家庭内のエネルギー管理の仕組みです。
HEMSは家庭のエネルギー利用を管理する。
身に着ける機器
ウェアラブルコンピュータは、腕や頭部などに装着して利用する情報機器です。スマートウォッチ、スマートグラスなどがあり、センサーで利用者や周囲の状態を取得して処理できます。
小型化や省電力が重要で、スマートフォンやクラウドと連携する構成もあります。身に着けて継続的に利用できることが特徴であり、単に持ち運べる機器全般を指すわけではありません。
ウェアラブルは身体に装着して継続利用する機器。
本番の形で解いてみる
科目Aの形: 四肢択一(このページのために作った問題)
工場のカメラ映像を、カメラに近い装置で解析し、異常を検出したときだけ結果をクラウドへ送る。主に狙っている考え方はどれか。
- エッジコンピューティング
- グリッドコンピューティング
- シンクライアント
- クラウドコンピューティングだけで全ての映像を集中処理する構成
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正解: エッジコンピューティング
データ発生源に近い場所で解析し、必要な情報だけをクラウドへ送る構成はエッジコンピューティングの典型です。グリッドコンピューティングは多数のコンピュータを連携させて大きな処理を分担する考え方、シンクライアントは端末側に最小限の機能だけを持たせる方式です。
まちがえやすい点: クラウドも使っているが、処理位置がデータ発生源の近くである点が中心。
科目Aの形: 四肢択一(このページのために作った問題)
組込み機器のOSに求める性質として、最もリアルタイム制御に適したものはどれか。
- 処理量の平均値だけを最大にすること
- 決められた時間内に必要な処理を完了できること
- 全ての処理を到着順に実行し、優先度による割込みを行わないこと
- 仮想記憶を使って、主記憶より大きなプログラムを実行できること
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正解: 決められた時間内に必要な処理を完了できること
リアルタイム制御では、必要な処理を定められた期限内に完了できることが重要です。平均的な処理速度が高くても、締切を守れなければ目的を満たさない場合があります。
まちがえやすい点: リアルタイムという語を、単なる高速処理と読み替えない。
科目Aの形: 四肢択一(このページのために作った問題)
家庭内のエアコンや給湯設備などの電力使用状況を収集し、消費量の見える化や制御を行う仕組みはどれか。
- HEMS
- BEMS
- スマートメーター
- スマートグリッド
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正解: HEMS
HEMSは家庭内のエネルギー使用を把握し、家電や住宅設備の管理・制御に利用する仕組みです。BEMSはビル、スマートメーターは通信機能を持つ電力量計、スマートグリッドは電力網全体の需給を情報技術で調整する仕組みです。
まちがえやすい点: HEMSは家庭、BEMSはビル。スマートメーターは計測する装置で、家電の制御まではしない。
基本情報の学習ページ
ほかの学習ページの一覧と、2択の用語カード(750語)は、基本情報技術者のページにあります。
基本情報技術者のページへ →このページの内容は、IPA「基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2」(2026年1月公表)と試験要綱Ver.5.6の範囲にもとづきます(2026年10月確認)。IPAは2027年度春ごろから新しい試験制度に移る予定です。