FP3級 学習ページ|CH05 不動産
不動産の基本(登記・価格・鑑定評価)
登記記録は「表題部・甲区・乙区」で見る
不動産の登記記録は、土地は1筆ごと、建物は1個ごとに作成され、表題部と権利部に分かれます。
表題部には、土地なら所在・地番・地目・地積、建物なら所在・家屋番号・種類・構造・床面積などが記録されます。権利部の甲区は所有権に関する事項、乙区は抵当権など所有権以外の権利に関する事項を記録する部分です。
登記事項証明書は、その不動産に利害関係がない人でも交付を請求できます。公図や地積測量図なども、土地の位置や形状などを調べる資料になります。
土地や建物を新たに登記記録に載せる表題登記は、その不動産の所在・地目・床面積など物理的な状況を記録する登記です。所有権などの権利を記録する登記とは区別します。
甲区=所有権、乙区=所有権以外
登記には対抗力があるが、公信力はない
不動産の物権変動は、登記をしなければ原則として第三者に対抗できません。この第三者との関係で権利を主張できる効力を対抗力といいます。
一方、不動産登記には公信力がありません。登記記録に事実と異なる内容があり、その登記を信じて取引したとしても、登記を信頼したという理由だけで権利の取得が保障されるわけではありません。
「登記されているから必ず真実」ではないため、現地の状況や権利関係もあわせて確認します。
登記:対抗力あり、公信力なし
土地の4つの価格を使い分ける
土地の価格には、目的の異なる代表的な指標があります。
公示価格は、国土交通省の土地鑑定委員会が毎年1月1日時点の標準地について判定する正常な価格です。一般の土地取引の指標などに使われます。
基準地価格は、都道府県が毎年7月1日時点の基準地について判定する価格です。
相続税路線価は、相続税・贈与税の土地評価に使われ、公示価格の80%程度が価格水準の目安です。毎年1月1日を評価時点とし、国税庁の財産評価基準書(路線価図・評価倍率表)で確認できます。
固定資産税評価額は、固定資産税などの基礎となる価格で、宅地は公示価格等の70%程度を目途に評価されます。
公示1/1・基準地7/1・路線価80%・固定資産70%
固定資産税評価額は原則3年ごとに評価替え
土地と家屋の固定資産税評価額は、原則として3年ごとの基準年度に評価替えが行われます。
相続税路線価と固定資産税評価額は、どちらも税金に関係しますが用途が異なります。相続税・贈与税なら路線価、固定資産税なら固定資産税評価額と区別します。
固定資産税評価額=原則3年ごとに評価替え
鑑定評価の3手法
不動産の鑑定評価には、費用から求める原価法、似た取引から求める取引事例比較法、将来の収益から求める収益還元法があります。
不動産鑑定評価は、不動産鑑定士が不動産の経済価値を判定し、その結果を価額で表示するものです。鑑定では原価法・取引事例比較法・収益還元法などを用います。
原価=費用、取引事例=市場、収益還元=稼ぐ力
本番の形で解いてみる
学科・○×式(日本FP協会 2026年5月の公開問題 学科問21と同じ形)
宅地の固定資産税評価額は、原則として3年ごとの基準年度に評価替えが行われる。
正しければ○、誤っていれば×。
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正解: ○
土地・家屋の固定資産税評価額は、原則として3年ごとの基準年度に評価替えが行われる。まちがえやすい点: 毎年評価替えを行うわけではない。
実技・資料を読む問題(日本FP協会 2026年5月の公開問題 実技問10と同じ形)
不動産鑑定評価の手法 空欄に当てはまる語句を選ぶ。
| 手法 | 原価法 |
|---|---|
| 求める価格 | 【ア】 |
| 主な考え方 | 再調達原価から【イ】を行う |
表の【ア】【イ】に入る語句の組合せとして、最も適切なものはどれか
- 【ア】積算価格 【イ】減価修正
- 【ア】比準価格 【イ】事情補正
- 【ア】収益価格 【イ】時点修正
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正解: 【ア】積算価格 【イ】減価修正
原価法では、対象不動産の再調達原価を求め、減価修正を行って積算価格を求める。まちがえやすい点: 比準価格は取引事例比較法、収益価格は収益還元法で用いる。
4択の確認問題
不動産登記に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 不動産の登記事項証明書は、利害関係のある者のみが交付を請求することができる。
- 不動産登記を行うと、税務署に対する申告義務が免除される。
- 不動産登記記録は、表題部と権利部(甲区・乙区)から構成されている。
- 不動産登記には公信力があるため、登記記録上の権利者から不動産を購入した者は、真実の権利者でなくても法的に保護される。
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正解: 不動産登記記録は、表題部と権利部(甲区・乙区)から構成されている。
登記記録は表題部(不動産の物理的情報)・権利部甲区(所有権に関する事項)・権利部乙区(所有権以外の権利=抵当権等)で構成される。日本の不動産登記には公信力がないため登記を信頼して購入しても保護されない場合がある。登記事項証明書は誰でも取得可能。
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読んだところを、問題で思い出してみましょう。
10問を解く →どこから読むかはFP3の勉強の順番(過去の傾向から)にまとめています。試験に出る数字は勉強の順番のページの一覧にまとめています。このページの数字・制度は、2026年4月1日時点の法令などにもとづきます(2026年10月確認)。