FP3級 学習ページ|CH07 実技 資料の読み方

キャッシュフロー表とバランスシートの読み方

表が大きいと、どこから見ればよいか迷いがちです。問われた言葉から見る行と列を絞り、将来額・年間収支・金融資産残高・純資産を順に読み解きます。

実技でこの資料が出る場所

2024年5月・2025年5月・2026年5月の公開問題では、キャッシュフロー表は問2、個人バランスシートは問3の位置で3回とも出ています。まず問題文で「何年後」「年間収支」「金融資産残高」ならキャッシュフロー表、「純資産」ならバランスシートと見分けます。表全体を最初から読まず、問われた年の列と必要な行だけを追うのが基本です。横は年、縦は項目と押さえると迷いにくくなります。

見分け方:何年後・収支・残高 → キャッシュフロー表、純資産 → バランスシート

変動率でn年後の金額を読む

問題文に「毎年○%上昇」「変動率○%」とあれば、現在額をそのまま足し算せず複利で進めます。たとえば現在300万円の生活費が毎年2%上昇し、3年後を求めるなら、見るのは生活費の行と3年後の列です。

300万円 ×(1+0.02)3 = 318.3624万円

したがって約318.4万円です。nは「今から何年後か」で、3年後なら3乗です。変動率と金融資産の運用利率は別物です。

変動率は毎年の増減。n年後は現在額×(1+変動率)n

年間収支と金融資産残高を順に計算する

金融資産残高の問題は、先に年間収支を出してから残高へ進みます。収入合計520万円、支出合計430万円なら年間収支は90万円です。前年末の金融資産が600万円、運用利率1%なら、前年残高だけを運用してから当年収支を加えます。

年間収支 = 520万円 − 430万円 = 90万円

金融資産残高 = 600万円 × 1.01 + 90万円 = 696万円

90万円まで先に1%で運用しないこと。収支→残高の順で処理します。

キャッシュフロー表の例。2027年の金融資産残高648万円と2028年の年間収支45万円に黄色の印。運用利率年1%なので、648×1.01+45=699.48で、2028年の残高は699万円。残高には運用利率、収入・支出には変動率を使う。

残高=前年末残高×(1+運用利率)+当年の年間収支

個人バランスシートは時価と残高で読む

個人バランスシートはある一時点の資産と負債を比べる資料です。預貯金500万円、自宅の時価2,200万円、生命保険の解約返戻金80万円、住宅ローン残高1,400万円、その他の借入100万円なら、資産は2,780万円、負債は1,500万円です。

純資産 = 2,780万円 − 1,500万円 = 1,280万円

自宅を購入価格で入れない、生命保険は死亡保険金ではなく解約返戻金相当額を見る、ローンは当初借入額でなく現在残高を見るのがポイントです。

純資産=時価でみた資産合計−現在の負債残高

本番の形で解いてみる

実技・資料を読む問題(日本FP協会 2026年5月の公開問題 実技問2と同じ形)

Bさん家族のキャッシュフロー表 単位は万円。給与収入の変動率は年1%。万円未満は四捨五入。

20262027202820292030
Bさんの年齢3839404142
給与収入560566571577【?】
支出合計500507514521529
年間収支60595756―

2030年の給与収入の【?】に入る金額として、最も適切なものはどれか。

  1. 582万円
  2. 583万円
  3. 589万円
答えと解説を見る

正解: 583万円

2030年は2026年から4年後なので、560万円×1.01の4乗で求める。計算結果は582.7382456万円となり、万円未満を四捨五入して583万円である。まちがえやすい点: 2030年は2026年から4年後なので、1.01を4回掛ける。万円未満を切り捨てると582万円と誤る。

実技・資料を読む問題(日本FP協会 2026年5月の公開問題 実技問3と同じ形)

Hさん家族の個人バランスシート資料 単位は万円。株式は時価で表示している。

金額
預貯金910
株式440
自宅2,500
自動車140
住宅ローン残高1,650
自動車ローン残高120

この資料に基づくHさん家族の純資産として、最も適切なものはどれか

  1. 2,080万円
  2. 2,220万円
  3. 2,340万円
答えと解説を見る

正解: 2,220万円

資産合計は910万円+440万円+2,500万円+140万円=3,990万円、負債合計は1,650万円+120万円=1,770万円である。したがって純資産は3,990万円−1,770万円=2,220万円となる。まちがえやすい点: 自動車は資産、自動車ローン残高は負債として別々に扱う。

この内容を問題で確かめる

資料を読んで3つから選ぶ、実技と同じ形の問題で確かめましょう。

10問を解く →

どこから読むかはFP3の勉強の順番(過去の傾向から)にまとめています。試験に出る数字は勉強の順番のページの一覧にまとめています。このページの数字・制度は、2026年4月1日時点の法令などにもとづきます(2026年10月確認)。