FP3級 学習ページ|CH07 実技 資料の読み方

所得税・贈与税の速算表の読み方

速算表は、税率よりも「何の金額に使う表か」の見極めが大切です。課税所得、基礎控除後の課税価格、支払保険料など、表の左端と問題の金額を一致させます。

実技でこの資料が出る場所

2024年5月・2025年5月・2026年5月の公開問題では、所得税・贈与税・相続税・生命保険料控除などの速算表は問13〜問20のどこかで毎回使われています。回によって位置は変わるため、問番号より資料名を見分けるのが大切です。共通する読み方は、「どの金額に表を当てるか」を先に確定すること。収入金額に税率を直接掛けないで、課税所得、基礎控除後の課税価格、法定相続分に応ずる取得金額など、表の左端の名称と問題の金額を一致させます。

速算表は左端の「対象となる金額」を確認してから税率・控除額を読む

所得税は課税される所得金額の行を使う

所得税の速算表は、課税される所得金額×税率−控除額で読みます。たとえば課税される所得金額が420万円で、復興特別所得税を考慮しない問題なら、330万円以上695万円未満の行なので税率20%、控除額427,500円です。

4,200,000円 × 20% − 427,500円 = 412,500円

年収420万円に直接20%を掛けないこと。課税所得金額は1,000円未満切り捨て後の金額を使い、問題資料に示された課税所得から該当行を探します。

所得税は、課税所得が増えるほど高い税率が適用される超過累進税率です。速算表では課税所得全体に最高税率を掛けるのではなく、控除額を差し引いて税額を求めます。

所得税の速算表の例(一部)。課税所得450万円は330万円以上695万円未満の行に入り、税率20%・控除額42.75万円。所得税額は450万円×20%−42.75万円=47.25万円。贈与税は基礎控除110万円を引いてから、相続税は法定相続分で分けてから、同じ形で速算表を使う。

所得税=課税所得×税率−控除額。年収ではなく課税所得を見る

総所得金額は所得の種類ごとの金額を作ってから合計する

総所得金額を求める資料では、まず所得ごとに計算します。65歳以上で公的年金等の収入360万円、公的年金等以外の合計所得1,000万円以下なら、速算表は「収入×75%−27.5万円」です。

360万円 × 75% − 27.5万円 = 242.5万円

給与所得が資料に200万円、一時所得が40万円なら、一時所得は総所得へ1/2の20万円を入れます。

242.5万円 + 200万円 + 20万円 = 462.5万円

年金の収入額と雑所得を混同しない。所得の種類ごとに変換してから合計します。

収入をそのまま足さない。年金は雑所得へ、一時所得は1/2して総所得へ

贈与税と生命保険料控除は最初に引く金額を確認する

贈与税はまず基礎控除110万円を引いてから速算表を使います。20歳の孫が祖父から710万円の贈与を受ける例なら、特例税率の対象として課税価格は600万円、税額は600万円×20%−30万円=90万円です。生命保険料控除は税率表ではなく、年間支払保険料の区分を読みます。新契約で一般60,000円(23歳未満の扶養親族がいない場合)なら、60,000円×1/4+20,000円=35,000円です。贈与税の一般税率と特例税率を先に判定し、保険料控除は各区分の上限も確認します。

贈与税は110万円控除後に税率表。保険料控除は支払額の区分から計算

本番の形で解いてみる

実技・資料を読む問題(日本FP協会 2026年5月の公開問題 実技問15と同じ形)

所得税の速算表 Cさんの課税される所得金額は8,200,000円。復興特別所得税は考慮しない。

税率控除額
195万円未満5%0円
195万円以上330万円未満10%97,500円
330万円以上695万円未満20%427,500円
695万円以上900万円未満23%636,000円
900万円以上1,800万円未満33%1,536,000円
1,800万円以上4,000万円未満40%2,796,000円
4,000万円以上45%4,796,000円

Cさんの所得税額として、最も適切なものはどれか

  1. 1,212,500円
  2. 1,886,000円
  3. 1,250,000円
答えと解説を見る

正解: 1,250,000円

課税所得金額8,200,000円は23%の区分なので、8,200,000円×23%−636,000円=1,250,000円となる。まちがえやすい点: 税率を掛けるだけでなく、速算表の控除額を差し引く。

この内容を問題で確かめる

資料を読んで3つから選ぶ、実技と同じ形の問題で確かめましょう。

10問を解く →

どこから読むかはFP3の勉強の順番(過去の傾向から)にまとめています。試験に出る数字は勉強の順番のページの一覧にまとめています。このページの数字・制度は、2026年4月1日時点の法令などにもとづきます(2026年10月確認)。