ITパスポート 学習ページ|ストラテジ系・経営戦略
設計と生産を支える仕組み
製造業では、設計から資材調達、生産までをITで支援します。生産方式は、在庫を減らす考え方と必要量を計画する考え方を区別しましょう。
製造現場でのIT活用
設計や製造では、コンピュータを使って図面を作成したり、設備の状態をデータとして取得したりします。IT活用の目的は設計や製造、生産管理を効率化することです。
センサから得た情報を設備監視や品質管理に利用するなど、製造現場の自動化にもITが使われます。
設計・製造・管理をITで効率化する
CADと同時並行開発
CADは、コンピュータを利用して製品や建築物などの設計や製図を支援する仕組みです。図面の修正や再利用をしやすくできます。
コンカレントエンジニアリングでは、設計、製造準備などの工程を可能な範囲で並行して進めます。開発期間の短縮や後工程を考慮した設計につながる点を押さえます。
CADは設計支援、並行開発は期間短縮
JITとかんばん方式
JITは、必要なものを必要な時期に必要な量だけ供給することを目指す生産の考え方です。工程間の仕掛品や部品在庫を抑える効果が期待できます。
かんばん方式では、後工程から前工程へ必要な品目や数量などの情報を伝え、それに基づいて補充や生産を行います。需要予測だけで前工程から大量に押し出す方式ではないことがポイントです。
JITは必要なものを必要な時に必要な量だけ
MRPと柔軟な生産
MRPは、生産計画や部品表、在庫量などを基に、原材料や部品がいつ、どれだけ必要かを計算する考え方です。製品の必要数から構成部品の所要量を展開します。
FMSは、工作機械などを組み合わせ、多品種の生産にも柔軟に対応する生産システムです。MRPは資材の所要量を計画する仕組み、FMSは生産設備を柔軟に運用する仕組みです。
MRPは生産計画から部品の必要量を求める
本番の形で解いてみる
表を読む問題(このページのために作った問題・本番と同じ四肢択一)
製品Pを1個作るために部品Aを2個、部品Bを3個使用する。次の生産計画と現在庫があるとき、追加調達が必要な部品Aの数量は幾つか。安全在庫や発注残は考えないものとする。
| 項目 | 数量 |
|---|---|
| 製品Pの生産予定 | 80個 |
| 部品Aの現在庫 | 30個 |
| 部品Bの現在庫 | 50個 |
- 100個
- 130個
- 160個
- 190個
答えと解説を見る
正解: 130個
部品Aの総所要量は80×2=160個で、現在庫30個を差し引くと130個です。MRPでは製品の生産数量から構成部品の必要量を展開します。
まちがえやすい点: 現在庫を差し引かず160個としない。
基本の問題(このページのために作った問題・本番と同じ四肢択一)
後工程が使用した部品の情報を前工程へ伝え、その情報に基づいて前工程が補充生産を行う方式として、最も適切なものはどれか。
- かんばん方式
- MRP
- ラインバランシング
- セル生産方式
答えと解説を見る
正解: かんばん方式
かんばん方式は、後工程で使った数量を前工程へ伝え、その情報を基に補充生産するプル型の方式です。MRPは生産計画や部品表などから必要資材を計画します。
まちがえやすい点: 後工程からの引取り情報で動く方式か、計画値から資材量を算出する方式かを区別する。
基本の問題(このページのために作った問題・本番と同じ四肢択一)
製品設計と生産準備を、情報を共有しながら可能な範囲で同時並行に進める考え方はどれか。
- コンカレントエンジニアリング
- フロントローディング
- デザインレビュー
- ラピッドプロトタイピング
答えと解説を見る
正解: コンカレントエンジニアリング
コンカレントエンジニアリングは、設計や生産準備など複数工程を情報共有しながら並行して進める考え方です。フロントローディングは初期段階で検討を前倒しする考え方です。
まちがえやすい点: 工程を並行化する考え方と、上流工程へ検討を前倒しする考え方を区別する。
この内容を問題で確かめる
読んだところを、本番と同じ四肢択一の10問セットで思い出してみましょう。
ITパスポートの問題を解く →このページの内容は、IPA「ITパスポート試験 シラバス Ver.6.5」(2026年1月公表)の範囲にもとづきます(2026年10月確認)。