FP3級 学習ページ|CH01 ライフプランニングと資金計画
企業年金等
企業年金と確定拠出年金
企業年金は、公的年金に上乗せする年金制度です。大きく、将来受け取る給付額をあらかじめ定める確定給付型と、拠出した掛金を運用し、その結果によって受取額が変わる確定拠出型に分けられます。
確定拠出年金には、企業が実施する企業型DCと、個人で加入するiDeCo(個人型確定拠出年金)があります。確定拠出年金では加入者が運用商品を選ぶため、運用結果によって将来の受取額が変わります。
iDeCoには国民年金の第1号・第2号・第3号被保険者や任意加入被保険者が、一定の条件のもとで加入できます。2026年4月1日時点の掛金上限は、第1号被保険者・任意加入被保険者が国民年金基金等と合わせて月額6万8,000円、企業年金等に加入していない第2号被保険者と第3号被保険者が月額2万3,000円です。企業年金等に加入している第2号被保険者は原則として月額2万円が上限ですが、企業型DCの事業主掛金や他制度掛金相当額などとの合計が月額5万5,000円以内となる必要があるため、実際の上限が2万円未満になる場合があります。
iDeCoの老齢給付金を60歳から受け取るには、原則として確定拠出年金の通算加入者等期間が10年以上必要です。受取方法は年金のほか、一時金として一括で受け取ることもできます。
確定拠出年金の老齢給付金は、年金として受け取るほか、一時金として受け取ることもできます。規約によっては年金と一時金を組み合わせて受け取れる場合もあります。確定拠出年金では、投資信託のほか、預貯金や保険商品などの運用商品から加入者が選択します。元本確保型の商品と、価格変動のある商品があります。確定給付企業年金(DB)は、規約にもとづいて将来の給付内容を定める企業年金です。運用結果によって受取額が変わる確定拠出年金(DC)との違いを押さえます。企業型DCでは原則として事業主が掛金を拠出し、加入者自身が運用商品を選びます。規約に定めがある場合は、加入者が掛金を上乗せするマッチング拠出もできます。マッチング拠出は、企業型DCの加入者が事業主掛金に上乗せして自ら掛金を拠出する仕組みです。
確定給付=受取額を決める、確定拠出=掛金を運用。iDeCoは「6.8万・2.3万・2万」と60歳受給の10年を押さえる
国民年金基金
国民年金基金は、主に国民年金の第1号被保険者などが、老齢基礎年金に上乗せするための制度です。掛金は、iDeCoにも加入している場合、iDeCoの掛金と合わせて月額6万8,000円が上限です。
加入するかどうかは本人が選べますが、いったん加入すると、自己都合で自由に脱退することはできません。会社員になるなど加入資格を失った場合には資格を喪失します。また、国民年金基金の加入者は国民年金の付加保険料を納めることはできません。
給付の中心は老齢年金で、加入者や受給者が一定の場合に死亡すると遺族一時金が支給されます。
国民年金基金:任意加入だが自己都合の脱退は不可。iDeCoと合わせて月6.8万円
小規模企業共済
小規模企業共済は、小規模企業の個人事業主や共同経営者、会社等の役員などが、廃業や退職後に備えるための制度です。経営者のための退職金制度と考えると整理しやすくなります。
掛金月額は1,000円から7万円まで、500円単位で設定できます。支払った掛金は全額が小規模企業共済等掛金控除の対象となります。
小規模企業共済=経営者の退職金。月1,000円〜7万円を500円単位
中小企業退職金共済
中小企業退職金共済(中退共)は、中小企業が従業員の退職金を準備するための制度です。
掛金は全額を事業主が負担し、従業員に一部を負担させることはできません。通常の掛金月額は5,000円から3万円までの16種類です。
このほか、企業が生命保険を利用して退職金・年金の財源を準備する方法もあります。
中退共は従業員の退職金。掛金は全額事業主負担
本番の形で解いてみる
学科・○×式(日本FP協会 2026年5月の公開問題 学科問4と同じ形)
確定拠出年金では、加入者が運用商品を選択し、その運用結果によって将来の給付額が変動する。
正しければ○、誤っていれば×。
答えと解説を見る
正解: ○
確定拠出年金では拠出された掛金の運用を加入者が指図し、その運用結果により将来の給付額が変動する。まちがえやすい点: あらかじめ給付額が定められる確定給付企業年金との違いを押さえる。
学科・○×式(日本FP協会 2026年5月の公開問題 学科問5と同じ形)
中小企業退職金共済の掛金は、事業主が全額を負担する。
正しければ○、誤っていれば×。
答えと解説を見る
正解: ○
中小企業退職金共済の掛金は、事業主が全額を負担し、従業員に掛金を負担させることはできない。まちがえやすい点: 従業員と事業主が共同で掛金を負担する制度ではない。
4択の確認問題
公的年金と私的年金の組み合わせに関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 国民年金基金は、第2号被保険者(会社員等)を対象とした任意加入の年金制度である。
- 確定給付企業年金(DB)は、将来の給付額ではなく掛金額があらかじめ決まっている年金制度である。
- 企業型確定拠出年金(DC)と個人型確定拠出年金(iDeCo)は、原則として同時に加入できない。
- 確定拠出年金(DC)の運用リスクは、加入者(従業員・個人)が負担する。
答えと解説を見る
正解: 確定拠出年金(DC)の運用リスクは、加入者(従業員・個人)が負担する。
確定拠出年金(DC)は加入者自身が運用指図を行い、運用リスクを負担する(運用結果により給付額が変動)。企業型と個人型の同時加入は一定条件下で可能(2022年10月以降)。確定給付企業年金は給付額があらかじめ決まっている制度。国民年金基金は第1号被保険者(自営業者等)を対象。
この内容を問題で確かめる
読んだところを、問題で思い出してみましょう。
10問を解く →どこから読むかはFP3の勉強の順番(過去の傾向から)にまとめています。試験に出る数字は勉強の順番のページの一覧にまとめています。このページの数字・制度は、2026年4月1日時点の法令などにもとづきます(2026年10月確認)。