FP3級 学習ページ|CH02 リスク管理

保険と税金

生命保険料控除

生命保険料控除は、一定の生命保険料、介護医療保険料、個人年金保険料を支払った場合に受けられる所得控除です。

2012年1月1日以後に締結した新契約では、一般の生命保険料・介護医療保険料・個人年金保険料について、それぞれ控除額を計算し、通常は各区分最高4万円、合計最高12万円です。

2026年分・2027年分は、23歳未満の扶養親族がいる場合、新契約の一般の生命保険料控除について最高6万円となる特例があります。ただし、生命保険料控除全体の最高額12万円は変わりません。

少額短期保険業者との保険契約に支払った保険料は、生命保険料控除の対象となる生命保険契約等には含まれません。

個人年金保険料控除の対象となるには、税制適格特約が付されているなど一定の要件を満たす必要があります。

新契約は3区分、全体の上限12万円/2026・2027年は一定の場合に一般生命保険料控除6万円特例

死亡保険金は3人の関係で税目を判定

死亡保険金の税金は、被保険者・保険料負担者・保険金受取人の関係で判定します。

被保険者と保険料負担者が同じ人で、別の人が死亡保険金を受け取る場合は相続税の対象です。保険料負担者と受取人が同じで、被保険者だけが別人なら所得税の対象となり、一時金で受け取る死亡保険金は原則として一時所得です。3者がすべて異なる場合は贈与税の対象です。

個人年金保険で、保険料負担者・被保険者・年金受取人が同じ人であり、その人が保証期間中に亡くなって遺族が残りの年金を受け取る権利を取得した場合、その権利は相続税の対象です。保険料負担者が別の人の場合は、関係によって贈与税の対象となることがあります。

被相続人が保険料を負担していた死亡保険金を相続人が受け取る場合は、相続税の計算上「500万円×法定相続人の数」の非課税限度額があります。保険料負担者と受取人が同じ人の場合は、所得税(一時所得など)の対象になります。

死亡保険金にかかる税金は、保険料負担者・被保険者・受取人の3人の関係で決まる。例題: 保険料負担者=夫、被保険者=夫、受取人=妻。夫が亡くなり、妻が受け取る死亡保険金にかかる税金は? 図: 負担者・被保険者・受取人の表で、夫・夫・妻(負担者=被保険者)は相続税、夫・妻・夫(負担者=受取人)は所得税(一時金なら一時所得)、夫・妻・子(3人とも違う)は贈与税。答え: 相続税。こう聞かれたら: 負担者と被保険者が同じ→相続税、負担者と受取人が同じ→所得税、3人とも違う→贈与税、個人年金で負担者・被保険者・年金受取人が同じ人で、その人が保証期間中に死亡し遺族が残りの年金を受け取る権利を取得→相続税。

保険料負担者=被保険者→相続税/負担者=受取人→所得税/3者別→贈与税

入院給付金などは原則非課税

病気やケガを原因として本人などが受け取る入院給付金、手術給付金など、身体の傷害に基因して支払われる給付金は原則として所得税がかかりません。

生命保険の解約によって保険料負担者本人が一時金として受け取る解約返戻金は、原則として一時所得の対象となります。課税関係は保険料を実際に負担した人と受取人の関係にも注意します。

保険料負担者本人が解約返戻金を一時金で受け取る場合は、原則として一時所得として課税関係を判定します。

病気・ケガの入院給付金など=原則非課税

法人契約の生命保険

法人が契約する生命保険では、支払った保険料や受け取った保険金・解約返戻金の経理処理が、保険の種類や契約内容によって異なります。個別の処理は契約条件を確認して判断します。

法人契約の経理処理は契約内容で変わる

損害保険と税金

個人が支払った地震保険料は、一定の要件を満たせば地震保険料控除の対象です。所得税では、年間支払保険料が5万円以下ならその全額、5万円を超えるときは最高5万円が控除額となります。

火災などで建物や家財に損害を受け、その損害を補うために受け取る火災保険金は、原則として所得税がかかりません。個人事業主が所有する事業用建物の焼失について受け取る、建物自体の損害を補う火災保険金も原則非課税です。

ただし、事業の休業による収益や必要経費を補てんする保険金・損害賠償金は、事業所得の収入となることがあります。

地震保険料控除は最高5万円/資産の損害を補う保険金は原則非課税

本番の形で解いてみる

実技・資料を読む問題(過去の公開問題で出た形)

生命保険料控除額の表(所得税・新契約) Wさんの年間支払保険料は、一般36,000円・介護医療72,000円・個人年金18,000円。すべて2012年1月1日以後に締結した契約で、Wさんに23歳未満の扶養親族はいない。表の区分は年間の支払保険料。各区分の控除の上限は40,000円。

20,000円以下支払保険料の全額
20,000円超40,000円以下支払保険料×1/2+10,000円
40,000円超80,000円以下支払保険料×1/4+20,000円
80,000円超一律40,000円

Wさんの所得税における生命保険料控除額の合計として、最も適切なものはどれか

  1. 84,000円
  2. 96,000円
  3. 126,000円
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正解: 84,000円

一般は36,000円×1/2+10,000円=28,000円、介護医療は72,000円×1/4+20,000円=38,000円、個人年金は18,000円全額。合計84,000円となる。まちがえやすい点: 3区分はそれぞれ別に控除額を計算してから合計する。

学科・三答択一式(日本FP協会 2026年5月の公開問題 学科問40と同じ形)

所得税における地震保険料控除の年間最高控除額は(  )である。

  1. 2万5,000円
  2. 4万円
  3. 5万円
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正解: 5万円

所得税の地震保険料控除の年間最高控除額は5万円である。まちがえやすい点: 2万5,000円は住民税の控除上限として出てくる数字である。

4択の確認問題

生命保険料控除(2012年以降の新契約)に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. 一般生命保険料控除・介護医療保険料控除・個人年金保険料控除のそれぞれの控除限度額は、所得税で各4万円、住民税で各2万8,000円である。
  2. 個人年金保険料控除の適用を受けるためには、保険料払込期間が5年以上などの要件を満たす必要がある。
  3. 生命保険料控除の合計限度額は、所得税で最大10万円、住民税で最大7万円である。
  4. 医療保険・がん保険の保険料は、一般生命保険料控除の対象となる。
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正解: 一般生命保険料控除・介護医療保険料控除・個人年金保険料控除のそれぞれの控除限度額は、所得税で各4万円、住民税で各2万8,000円である。

新契約の生命保険料控除は、所得税:各最大4万円(合計12万円上限)、住民税:各最大2万8,000円(合計7万円上限)。個人年金保険料控除の要件:払込期間10年以上、年金支払開始60歳以上、年金支払期間10年以上等。医療・がん保険料は介護医療保険料控除の対象。

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どこから読むかはFP3の勉強の順番(過去の傾向から)にまとめています。試験に出る数字は勉強の順番のページの一覧にまとめています。このページの数字・制度は、2026年4月1日時点の法令などにもとづきます(2026年10月確認)。