FP3級 学習ページ|CH04 タックスプランニング

所得の種類と計算(譲渡・一時・雑・山林)

譲渡所得は資産と所有期間で分ける

資産を売却して生じる所得は、原則として譲渡所得です。ただし、土地・建物や株式等の譲渡は分離課税となるなど、資産の種類によって課税方法が異なります。

土地・建物・株式等以外の資産で総合課税となる譲渡所得は、所有期間が5年を超えると長期、5年以内なら短期に分けます。

譲渡所得 = 譲渡価額 −(取得費 + 譲渡費用)− 特別控除額

総合課税の譲渡所得の特別控除額は最高50万円です。短期譲渡所得は全額、長期譲渡所得は2分の1を他の所得と合計します。

ゴルフ会員権は生活に通常必要でない資産に当たり、その譲渡で生じた損失は、給与所得など他の所得との損益通算ができません。

総合譲渡は5年超=長期。長期は1/2を総所得へ

一時所得は50万円控除の後に2分の1

営利を目的とする継続的な行為から生じた所得ではなく、労務や資産の譲渡の対価でもない一時的な所得は、原則として一時所得です。懸賞の賞金や一定の保険の満期返戻金、ふるさと納税の返礼品などが例です。

一時所得 = 総収入金額 − 収入を得るために直接支出した金額 − 特別控除額(最高50万円)

総合課税される一時所得は、計算した一時所得の金額の2分の1を他の所得と合計します。

一時所得の計算。例題: 一時払養老保険(契約者=本人)の満期で700万円を受け取った。払い込んだ保険料は600万円。総所得金額に入れる一時所得の額は? 図: 満期保険金700万円のうち払込保険料600万円を除いた100万円が収入から支出を引いた額。①一時所得=700万−600万−50万=50万円 ②総所得金額に入れるのはその2分の1。式: (700万−600万−50万)×1/2=25万円。こう聞かれたら: 特別控除は最高50万円、総所得金額に算入するのは2分の1、懸賞やふるさと納税の返礼品は一時所得、公的年金は雑所得。

一時所得は「収入−直接の支出−50万円」、さらに1/2

雑所得と公的年金等

他の9種類の所得のいずれにも当てはまらない所得は雑所得です。公的年金等や、一定の副業による所得などが含まれます。

公的年金等に係る雑所得は、公的年金等の収入金額から公的年金等控除額を差し引いて計算します。

公的年金等に係る雑所得 = 公的年金等の収入金額 − 公的年金等控除額

公的年金等控除額は、受給者の年齢や年金収入などに応じて異なります。

公的年金等は雑所得。収入から公的年金等控除を引く

山林所得

山林を伐採して譲渡したり、立木のまま譲渡したりして生じる所得のうち、一定のものは山林所得です。原則として、取得後5年以内に伐採・譲渡した山林による所得は山林所得ではなく、事業所得または雑所得になります。

山林所得は他の所得と分けて税額を計算する分離課税の所得です。

山林は「5年」が所得区分の目印

本番の形で解いてみる

実技・資料を読む問題(過去の公開問題で出た形)

公的年金等に係る雑所得の速算表(65歳以上) Dさん(68歳)の収入は公的年金等360万円。給与所得は180万円(所得金額調整控除の適用後の金額)。一時所得の総収入金額は180万円、その収入を得るために支出した金額は80万円。公的年金等以外の合計所得金額は1,000万円以下。表の区分は公的年金等の収入金額。

雑所得の金額
330万円未満収入金額−110万円
330万円以上410万円未満収入金額×75%−27.5万円
410万円以上770万円未満収入金額×85%−68.5万円
770万円以上1,000万円未満収入金額×95%−145.5万円
1,000万円以上収入金額−195.5万円

Dさんの総所得金額として、最も適切なものはどれか

  1. 472.5万円
  2. 447.5万円
  3. 497.5万円
答えと解説を見る

正解: 447.5万円

公的年金等の雑所得は360万円×75%−27.5万円=242.5万円。一時所得は(180万円−80万円−50万円)×1/2=25万円。したがって総所得金額は242.5万円+180万円+25万円=447.5万円となる。まちがえやすい点: 一時所得は特別控除後の金額の1/2だけを総所得金額に算入する。給与所得と公的年金等の雑所得の両方がある場合の所得金額調整控除は、問題文の給与所得180万円に反映済みとして扱う。

学科・○×式(日本FP協会 2026年5月の公開問題 学科問17と同じ形)

公的年金等に係る所得は雑所得に区分され、その金額は公的年金等の収入金額から公的年金等控除額を差し引いて計算する。

正しければ○、誤っていれば×。

答えと解説を見る

正解: ○

公的年金等に係る雑所得は、公的年金等の収入金額から公的年金等控除額を差し引いて計算する。まちがえやすい点: 給与所得控除や一時所得の特別控除を使うものではない。

学科・○×式(日本FP協会 2026年5月の公開問題 学科問18と同じ形)

土地・建物や株式等以外の資産の譲渡で総合課税の対象となるものは、所有期間が5年を超える場合、長期譲渡所得に区分される。

正しければ○、誤っていれば×。

答えと解説を見る

正解: ○

総合課税となる譲渡所得は、原則として所有期間が5年を超えると長期、5年以内なら短期となる。まちがえやすい点: 長期の基準は5年以上ではなく5年超である。

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どこから読むかはFP3の勉強の順番(過去の傾向から)にまとめています。試験に出る数字は勉強の順番のページの一覧にまとめています。このページの数字・制度は、2026年4月1日時点の法令などにもとづきます(2026年10月確認)。